売掛金の管理-経理の基礎6-|さいたまで税務顧問、相続対策、確定申告なら公認会計士酒井健一事務所

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売掛金の管理-経理の基礎6-

役立つメモ

皆さん、暑中お見舞い申し上げます。熱中症などに十分ご注意ください。

お休みしていました、経理の基礎ですが、今回は、第6回売掛金の管理を取り上げたいと思います。売掛金の管理はなぜ必要なのか?というと、「売上がお金に代わる」ここが売掛金の管理だからです。売上の計上から売上の入金までを、仕訳を含めて、検討してみましょう。金額の単位は円とします。

1.売上の計上

商品・製品が客先に出荷しました。

(借方) 売掛金 100,000 (貸方) 売上 100,000

と売上が計上されます。ここから、入金までの流れを見ていきます。

2.請求書の発行

売掛金は、客先ごとに締日を決めて、客先に請求書を送付するか、営業担当者が請求書を持参して渡します。

3.入金形態ごとの管理とリスク

請求書発行後、客先ごとに取り決めた期日に売掛金の支払いがあります。

売掛金の支払い(決済)は、客先ごとに、現金、小切手、手形、振込入金などで行われます。期日になると、振込入金の場合、銀行預金の入金を確認します。現金は営業担当者が回収することが多いですが、紛失や不正の原因になりやすいので、出来るだけ現金入金は避けたいですね。小切手、手形の場合も営業担当者が回収することが多いです。内部管理の考え方からは、売掛金の入金担当者と営業担当者を分けることが原則ですが、中小企業の場合、マンパワーが十分でなくなかなか難しいところです。

注意しなければいけないのは、小切手や手形を紛失すると、紛失した手形などを取得した善意の第三者には対抗できないということです。もし紛失が生じた場合は、除権判決といって裁判所の決定をもって手形などを無効にするほか方法はありません。このようなことから、売掛金の入金は振込にすることが一番安全です。手形は最近、電子手形(電手・でんさい)が普及してきて、手形の現物紛失のリスクは少なくなりつつあります。手形の場合は電手が安全で印紙税も不要です。

売掛金の入金形態でリスクがあることがお分かりいただけたかと思います。

3.売掛金の入金と管理

では、売掛金が銀行に振り込まれました。

(借方) 預金 100,000 (貸方) 売掛金 100,000

と仕訳します。これで売掛金の入金が完了して、売上がお金に代わりました。

売掛金の管理でもう一つ重要なことは、売掛金は「相手先ごとに管理する」ということです。経理処理としては、売掛金の補助科目として相手先を設定するということです。売掛金・A商事のように補助科目を設定し、経理帳簿では売掛金のA商事補助簿を作成します。面倒な話のようですが、最近の経理ソフトには補助科目の設定という機能があり、それを利用して補助科目にA商事など相手先を設定すれば補助簿が作成されます。

4.売掛金の残高管理

売掛金が入金したところで、売掛金の相手先ごとの残高をチェックします。このブログでの仕訳は一つですので、入金によって売掛金の残高はゼロになります。現実の会社では、翌入金日以降の残高が残っているはずです。売上記録をもとに残高の照合を行います。残高が一致しなければ経理処理が間違っているか、過入金、入金遅延があります。過入金は前受金に振り替え、売上記録などと照合の上、過入金の確認をして相手先に通知することも必要ですね。入金遅延の場合は、遅延の内容を詳細に検討して相手先に確認することが必要です。売掛金の管理はこのように相手先ごと入金日ごとに行うことが必要です。もう一つ重要なのが、決算期末の管理です。売掛金の残高の管理は毎月の入金日ごとの方法と同じですが、決算期末は売上の計上漏れ、過大計上、過入金と入金遅延を、再確認することが重要です。

5.売掛金の残高確認

売掛金の管理でよく質問を受けることは「残高確認は必要ですか?」ということです。答えは、あるべき論からいうと必要です。但し、中小企業で実施している会社は稀です。残高確認を行って管理するのは一番確実な方法です。しかし、中小企業では回答が返送される確率や回収コスト(返信料・確認結果の取りまとめなど)を考えると実現可能性が低いと思います。

一方で、どうしても残高管理で残高が合わない場合、相手先残高の明細を添付して、相互確認する方法としては有効だと思います。よくあるケースですが、長い期間相手先との売掛金残高に不一致があり、不一致の内容を調査するために文書で照会して相手先に残高を詳細に検討してもらうため実施したケースはあります。中小企業では残高確認はこのようなケースで利用することが有効だと思います。

今回は、売掛金の管理という実務的な内容で若干長いブログとなりました。皆様のお役に立てばと思います。

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